生成AIって、結局なにをしている道具なのか
ChatGPTやGeminiのようなAIを、もう使ったことがある人は多いと思います。でも「結局これは何をしている道具なのか」を説明できる人は、意外と少ないです。 ここが分かると、後の回すべてが理解しやすくなります。
スマホの「予測変換」の、超強力バージョン
いちばん近いたとえは、スマホで文字を打つときに出てくる予測変換です。「お」と打つと「おはよう」「お疲れ様」が候補に出る、あれです。
生成AIがやっていることは、これの延長線上にあります。
これまでの文章から、次に来そうな言葉を予想して、1つずつ選んでいく。
質問を1つ受け取ったら、そこから続きになりそうな言葉を選び、また次を選び、を繰り返して文章を作っています。「答えを知っていて、それを教えてくれている」わけではありません。
検索エンジンとは、まったく別の動き方
検索エンジンとよく混同されますが、動き方はまったく違います。
| 検索エンジン | 生成AI | |
|---|---|---|
| やっていること | ネット上のページを探して見せる | 言葉を1つずつ選んで新しく文章を作る |
| 出てくるもの | 実在するページへのリンク | その場で作られた、世界に1つの文章 |
| 「存在しない」を返せるか | 見つからなければ「該当なし」と言える | それらしい文章を作れてしまう |
検索は「探して見せる」、生成AIは「作る」。この違いが、次回のテーマ(なぜ平気で間違えるのか)に直結します。
だから、電卓のようには使えない
電卓は「7×8」と打てば、必ず56と返します。同じ質問には、必ず同じ正しい答えが返る道具です。
生成AIはそうではありません。同じ質問でも、聞くたびに言葉の選び方が少し変わることがあります。「毎回同じ正解が返る道具」ではなく、「そのつど、それらしい文章を組み立てる道具」だと考えておくのが安全です。
だからこそ得意なこと
弱点ばかり並べましたが、この性質は得意なことの説明にもなります。
- 世の中にたくさんの型がある文章(お礼のメール、感想文の構成案)は、それらしい続きを作りやすいので得意
- 「これで合っているか」の正解が1つに決まらない相談(アイデア出し、言い換え)は、幅がある分だけ得意
- 逆に、日付や人数のようにピタリと1つに決まる情報は、それらしく作れてしまう分だけ危険
この「得意・不得意の境目」については、3回目以降でもっと具体的な場面を扱っていきます。
まとめ
- 生成AIは、予測変換を強力にしたような仕組みで、次に来そうな言葉を選んで文章を作っている
- 「調べて答えている」のではなく「その場で作っている」
- 電卓のように、毎回同じ正解が返るとは限らない
- 正解が1つに決まらない仕事ほど得意、ピタリと決まる情報ほど注意が要る
次回は、この性質から「なぜ平気で間違えるのか」を具体的に見ていきます。
確認問題
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Q1生成AIの仕組みに、いちばん近いたとえはどれですか。
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Q2検索エンジンと生成AIの違いとして、正しいものはどれですか。
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Q3生成AIが電卓と違う点として、正しい説明はどれですか。
確認問題に全問正解すると完了にできます