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イルシルでAIスライド資料を作る方法

プレゼンテーション資料の作成は、多くのビジネスパーソンにとって時間のかかる業務です。デザインに自信がない、レイアウトを考え始めると手が止まる、という理由で、中身を考える前に疲れてしまう人も少なくありません。そこで候補になるのが、日本語向けのAIスライド作成サービス「イルシル」です。本記事では、イルシルがどんなサービスかを確認できた範囲で整理したうえで、AIに任せる部分と自分で決める部分の分け方、使い始める前の準備、生成後の確認手順を説明します。料金や機能の細部は変わることがあるため、契約や利用の前には公式サイトで最新の内容をご確認ください。

イルシルについて

イルシルは、株式会社イルシルが提供する、日本語向けのAIスライド自動生成サービスです。タイトルや本文のテキストを入力すると、AIがスライドの構成と文章を作り、テンプレートに当てはめて資料の形にしてくれます。提供元の発表では、日本のビジネス資料向けの画面とデザインテンプレートを備え、WEB検索機能やAIチャット機能(チャット形式で修正を指示する機能)、PowerPoint形式での出力、法人向けのプランも用意されているとされています。

資料の作り始め方は複数あります。入力した内容をもとに構成から作る方法、手元にある既存の文章を貼り付けて資料にする方法があり、最近は入力内容を見てAIが生成方法を選ぶ「おまかせ生成」も加わったと発表されています。どの方法でも、AIが作るのは「たたき台」です。そのまま提出できる完成品とは考えず、自分で整える前提で使うのが安全です。

なお、利用社数や利用者数、作成時間がどれだけ短くなるかといった数字は、提供元が自ら発表しているものです。この記事では数字を判断材料にせず、実際の資料で試して手応えを確かめる方法をおすすめします。

使い始める前に決めておくこと

AIスライドツールで失敗しやすいのは、入力が曖昧なまま生成し、出てきた資料を直すのに時間がかかるパターンです。生成ボタンを押す前に、次の表の内容を先に書き出しておくと、結果が大きく変わります。

決めること書き方の例決めないと起きること
誰に見せるか経営会議の出席者、初回訪問の顧客専門用語の量や粒度がずれる
見たあとにしてほしいこと予算承認、次回面談の設定情報が並ぶだけで結論がない資料になる
必ず入れる事実自社で確認済みの数字、期限、固有名詞AIが一般的な内容で埋めてしまう
入れない内容社外秘の情報、未確定の計画不要なページが増える

入力する文章は、完成文である必要はありません。箇条書きのメモでも、「結論、理由、次にやること」の順に並べておけば、構成を作る段階での迷いが減ります。社外秘の情報を入力してよいかは、勤務先の情報管理のルールと、サービスの利用規約や法人向けの管理機能の説明を確認してから判断してください。

イルシルでスライドを作る基本の流れ

実際の画面の名称や順序は更新で変わることがあります。ここでは、AIスライド作成ツール全般に共通する考え方として、4つの段階に分けて説明します。

1. テーマと目的を入力する

資料のタイトル、対象者、伝えたい結論を入力します。上の表で書き出した内容をそのまま使えます。スライドの枚数やトーンの指定ができる場合は、会議の持ち時間から逆算します。目安として、1ページに1つのメッセージという考え方で枚数を決めると、詰め込みすぎを防げます。

2. 構成案を確認して直す

AIが出してきた構成案は、まず「結論が最初に見えるか」「自分の主張に必要なページが抜けていないか」「なくても困らないページが混ざっていないか」の3点で読みます。たとえば営業成績の報告であれば、概況、成果、課題、次の打ち手という流れが基本ですが、会議の目的が予算の相談なら、課題と打ち手を前に出す並べ替えが必要です。構成案の段階で直すほうが、ページを作り込んでから直すよりずっと楽です。

3. 内容を入れて、図や表にできるか確認する

各ページの文章を確認し、数字を含む説明は自分のデータで置き換えます。AIが作る図表は見た目が整っていても、数値が自分のデータと一致しているとは限りません。グラフや表が自動で作られる場合も、元の数字と1つずつ突き合わせてください。

4. デザインと出力形式を整える

色、文字の大きさ、画像、レイアウトを手で調整します。提出先がPowerPointやPDFを求める場合は、使うプランで出力できる形式を事前に確認しておきましょう。無料のプランでは外部への出力に制限があると案内されていることがあり、実際の資料で試す前に条件を確かめておく必要があります。出力したPowerPointでは、文字の位置や図形がずれていないかも、提出前に目で見て確認します。

AIに任せる部分と自分で決める部分

イルシルのようなツールを使いこなす鍵は、何を任せるかをあらかじめ分けておくことです。

区分内容理由
AIに任せやすい構成案のたたき台、レイアウトの初期配置、文章の言い換え、テンプレートへの当てはめ正解が1つではなく、あとで直せる
必ず自分で決める結論とメッセージ、使う数字とその出典、固有名詞、社外に出してよい情報か間違えると信用に関わり、AIには責任が取れない
自分で必ず確認する事実関係、数値の転記ミス、AIが付け足した説明文、誤字脱字自然な文章でも事実と違うことがある

特に注意したいのは、AIが補った文章です。入力にない説明が自然な文章で足されることがあり、読み流すと事実と違う内容が資料に残ります。レビューのときは、入力したメモにない記述に印を付けるつもりで、「これは自分が言いたいことか」「根拠を示せるか」を一文ずつ確かめてください。

場面別の使い方

営業・提案資料

顧客の課題と、自社の解決策の部分は、担当者の知見がそのまま価値になります。AIには全体の流れと見栄えを任せ、課題の描写と提案の核心は自分の言葉で書き直します。過去の事例を載せる場合は、顧客への掲載許可と数字の最新性を必ず確認してください。

社内研修・勉強会の資料

研修の目的と、受講後にできるようになってほしいことを入力し、章立てのたたき台を作らせます。そこから、受講者のレベルに合わない用語を平易な言葉に直す作業を人が行います。

経営層向けの報告

結論、判断してほしいこと、その根拠を1枚目に置く構成に直します。AIの初期構成が経緯の説明から始まっている場合は、並べ替えを指示するか手で入れ替えます。数字は元の集計表と必ず照合します。

生成後の確認チェックリスト

提出や共有の前に、次の順で確認します。

  1. 内容の正確性: AIが補った記述、数字、固有名詞が事実と合っているか
  2. ストーリー: 最初の1枚と最後の1枚だけを見て、結論が伝わるか
  3. 社内ルール: 企業のロゴ、色、フォントの指定に合っているか
  4. 読みやすさ: 文字の大きさ、行間、1ページあたりの情報量は適切か
  5. 出力後の表示: PowerPointやPDFに書き出した状態で、レイアウトの崩れがないか

うまくいかなかったときの戻し方も決めておくと安心です。構成が合わないときは、ページを直すのではなく、入力した目的と対象者の書き方を見直して作り直します。見た目だけが気に入らないときは、内容を変えずにテンプレートを替えてみます。

他のツールとの使い分け

スライドや資料づくりを助けるツールは、イルシルだけではありません。テンプレートを土台に資料やデザインを作るサービスとして、MiriCanvasがあります。

大まかには、テキストから構成案ごと組み立てたいならイルシルのような生成型、用意されたテンプレートに沿って手早く形にしたいならMiriCanvasやCanvaのようなテンプレート型、という選び方になります。構成や文章の整理だけをAIの相談相手にしたいなら、Claudeのような対話型のAIにメモを渡して章立てを考えてもらい、その結果をスライド作成ツールに入れる方法もあります。どのツールにも無料で試せる範囲を用意しているものがあるため、同じ資料を実際に作って比べてみるのが確実です。作り方の考え方はAIでプレゼン資料を作る方法でも整理しています。営業資料の作成例については営業資料・提案書をAIで時短する方法をご覧ください。

まとめ

イルシルは、株式会社イルシルが提供する日本語向けのAIスライド自動生成サービスです。文章を入力して資料のたたき台を作る部分を助けてくれるため、デザインの下地づくりにかかる時間を減らしやすいツールだと考えられます。一方で、結論、事実、数字の確認は人が行う必要があります。

使い始める前に目的と対象者を書き出し、構成案の段階で直し、生成後はチェックリストで確認する。この流れを守れば、AIの出力を活かしつつ品質を保てます。料金、無料で使える範囲、対応する出力形式は更新されることがあるため、利用の前に公式サイトで最新の内容をご確認ください。

参考リンク