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AIエージェントとは?チャットAIとの違いと始め方を図で解説

「AIエージェント」という言葉を聞く機会が増えました。ただ、ChatGPTのようなチャットAIと何が違うのか、はっきり説明できる人は多くないはずです。

この記事では、AIエージェントとは何なのかを図で整理し、実際に始めるときにどこでつまずくのかまで説明します。

チャットAIとAIエージェントの違い

いちばんの違いは、人がどこまで指示を出し続けるかです。

チャットAIとAIエージェントの違い チャットAI 人が質問 答える 人が質問 答える 1往復ごとに、次の指示を 人が考える必要がある AIエージェント 人が目標を渡す 計画 実行 確認 終わるまでくり返す 人は目標と、確認だけを担当する
チャットAIは1往復ごとに人が指示する。エージェントは目標を渡すと自分で回す

チャットAIは、聞かれたことに答えて終わりです。次に何をするかは、そのつど人が考えます。

AIエージェントは、目標を渡すと、そこに至る手順を自分で組み立てて実行します。 途中で結果を確認し、うまくいっていなければやり直します。人の仕事は「何を達成したいか」を決めることと、出てきたものを確認することが中心になります。

チャットAIの基本についてはChatGPTの使い方入門でも解説しています。

具体的にどう違ってくるのか、同じ作業で比べてみます。

チャットAIAIエージェント
指示の粒度1手ずつ指示する目標を渡す
途中の判断人がやるAIがやる
向いている仕事単発の質問、文章作成手順が決まった一連の作業
人の負担指示を出し続ける目標を決め、結果を確認する

「手順が決まっているが、毎回自分でやると面倒」という作業がある人ほど、効果を感じやすい仕組みです。

具体的な場面で考えてみます。たとえば「決まった3つの競合サイトのトップページを毎週チェックして、前週から変わった点があれば要約する」という作業です。チャットAIで行う場合、毎回自分で3サイトを開き、変わっていそうな箇所を見つけ、内容をコピーして「これを要約して」と頼む、という手順を人が繰り返します。3サイト分を毎週続けると、地味に手間がかかります。

AIエージェントであれば、「毎週月曜の朝に、この3サイトを確認し、前週から更新があった箇所だけを200字以内で要約して報告する」という目標を渡すところまでが人の仕事になります。巡回して差分を見つけ、要約するところまでは任せられるので、人がやるのは最初に条件を渡すことと、出てきた要約に目を通すことだけになります。「単発の質問」ではなく「同じ手順を繰り返す仕事」ほど、この違いが効いてきます。

つまずくのは「動かす環境の準備」

ここからが本題です。AIエージェントに興味を持った人の多くが、実際に動かす前の段階で止まります。

理由は環境の準備です。エージェントを動かすには、動かし続ける場所が要ります。パソコンの電源を切ったら止まってしまうようでは、任せる意味が薄くなります。かといってサーバーを借りて設定するとなると、専門知識が必要です。

つまり、こういう順番でつまずきます。

  1. 便利そうだと知る
  2. 試そうとする
  3. 環境の準備で止まる
  4. そのまま忘れる

3を飛ばせるかどうかが、実際に使い始められるかの分かれ目になります。

「サーバーを借りて設定する」を具体的にいうと、サーバーを選んで契約し、動かすための土台を用意し、外部サービスとつなぐための鍵(APIキー)を発行して、安全に扱えるよう設定する、といった作業が続きます。ひとつひとつは調べれば分かることですが、初めて触る言葉が並ぶと、それだけで時間がかかります。

止まりかけているサインは分かりやすい形で出ます。説明ページに「ターミナルを開く」「APIキーを環境変数に設定する」といった言葉が増えてきたら、それは環境準備の沼に入りかけている合図です。ここで無理に進めようとすると、半日つぶれて疲れてしまい、そのまま試すのをやめてしまう、というのがよくある流れです。そのサインに気づいた時点で、環境構築が要らない選択肢に切り替える、という判断をしたほうが早く前に進めます。

ブラウザだけで動かせるサービスという選択肢

この壁を回避する方法のひとつが、環境が用意された状態のサービスを使うことです。

ロリポップ!AIエージェントクラウドは、プログラミングの知識がなくても、ブラウザだけでAIエージェントを動かせるサービスです。サーバーを自分で借りて設定する工程がなくなるので、「準備で止まる」段階を飛ばせます。

何ができるか、どのプランがあるか、料金がいくらかは変更されることがあります。公式サイトで最新の内容を確認してください。

なお、似た考え方のサービスに、ブラウザだけで画像生成を扱えるConoHa AI Canvasがあります。「環境構築を省いて、やりたいことから始める」という発想は共通しています。

環境が用意されていても、最初に渡す指示が雑だと結果も雑になります。目標だけでなく、完了の条件とやってはいけないことまで書いておくと、あとで直す手間が減ります。はじめて指示を出すときの例です。

指定した3つのニュースサイトを毎週月曜の朝に確認し、「AIエージェント」に関する新しい記事があれば、タイトルと要点を3行以内でまとめて一覧にしてください。該当する記事がない週は「更新なし」とだけ報告してください。内容の解釈に迷う場合は、判断せずに質問してください。個人情報の入力や、外部への送信が必要な操作はしないでください。

条件を書くほど、AIが自分で判断しなければならない場面が減り、結果のばらつきも小さくなります。

任せる前に決めておく3つのこと

エージェントを動かす前に、次の3つを言葉にしておくと失敗が減ります。

  1. 何をもって「完了」とするか — ここが曖昧だと、AIは延々と作業を続けるか、中途半端なところで止まります。先ほどの競合サイトチェックの例なら、「更新が見つからなければ『更新なし』と報告して終わる」まで決めておくと、AIが判断に迷わずに済みます
  2. やってはいけないことは何か — 外部への送信、ファイルの削除、購入など、勝手にやられると困ることを先に決めておきます
  3. どこで人が確認するか — 全部終わってから見るのか、途中で一度見るのか。取り返しがつかない操作の前には、確認のステップを挟むようにします

2と3は特に大事です。エージェントは「自分で判断して進む」のが利点であり、同時にリスクでもあります。 指示の出し方はプロンプトの書き方の基本の考え方がそのまま応用できます。

注意しておきたいこと

出てきた結果は確認する
自分で手順を組み立てるぶん、途中で判断を誤ると、その誤りを前提に作業が進みます。最後だけ見て気づけないこともあるので、大事な作業ほど途中で確認してください。AIが事実でないことをもっともらしく述べる性質はAIはなぜもっともらしい嘘をつくのかで説明しています。

扱わせる情報を選ぶ
自動で動くということは、渡した情報にも自動で触れるということです。顧客情報や社内の機密を扱わせる場合は、そのサービスがデータをどう扱うかを先に確認してください。AIに入力した内容は学習に使われる?も参考になります。

小さく始める
最初から重要な業務を任せず、失敗しても困らない作業から試すのが確実です。実際の顧客リストではなくテスト用の数件で試す、送信までは任せず下書きを作るところまでにする、といった形で対象を小さく区切ると、失敗したときの影響も小さく収まります。

想定と違う動きをしたら、いったん止める
出てきた結果が思っていたものと違ったときは、その場で直そうとせず、まず止めて「どこまで進んだか」を確認してください。止め方(停止ボタンや利用停止の手順)は、使い始める前に確認しておくと、いざというときに慌てません。原因を確認しないまま再開すると、同じ誤りを土台にして作業が進んでしまうことがあります。

まとめ

AIエージェントは、うまくはまれば手離れがよくなる仕組みです。ただし手離れがいいということは、間違いにも気づきにくいということでもあります。任せる範囲を自分で決められるかどうかが、使いこなせるかの分かれ目になります。

基本と違いが分かったら、次はどこまで任せてよいかの線引きが気になるはずです。AIエージェントというトピック全体を読む順番はAIエージェント完全ガイドに整理しています。

参考リンク