第2章 学校で使うときのルール

出てきた答えを確かめる手順

第5回 / 全10回 約7分

「間違えることがある」と分かっても、毎回全部を疑っていたら疲れて使わなくなります。 今回は、確認を実際にできる手順として渡します。

全部は確認しなくていい、が前提

まず認めておきます。生成AIが返す情報を、すべて確認するのは現実的ではありません。 確認には時間がかかるからです。

必要なのは、確認する場所と、しなくていい場所を先に分けておくことです。基準は2つです。

自由帳のメモのような、間違えても誰にも影響しない場面は、確認を省いても構いません。逆に、提出物やテストに関わる数字・固有名詞は、必ず確認してください。

確認の優先度を決める2つの軸 下書き段階(直せる) 提出後・テスト中(直せない) 確認は余裕があれば 自分用のメモなど 必ず確認 数字・固有名詞・出典 提出物やテストに関わる情報は、右側に入ることが多い
確認するかどうかは、影響の大きさと直せるかで決まる

確かめる5つの手

1. 教科書・資料集の索引で探す

学校で使っている教材が、いちばん確実な比較先です。索引から該当ページを見つけて、内容が一致するか照らし合わせます。

2. 数字だけ、自分で計算し直す

計算問題では、途中式だけが間違っていることがあります。答えの数字を丸ごと信じず、自分の手で一度は計算し直してください。

3. 公式サイトを見る

企業や作品についての情報なら、その企業や作品の公式サイトが一次情報です。まとめサイトや個人のブログで止まらず、発信元まで遡ります。

4. 先生や大人に聞く

判断に迷ったら、遠慮せず先生に聞くのがいちばん早い手です。「AIにこう言われたのですが、合っていますか」と聞くのは、まったく恥ずかしいことではありません。

5. 友達と答え合わせをする

同じ課題に取り組んでいる友達がいれば、答えを見せ合うのも有効です。2人とも違う答えになった箇所は、疑うべき箇所のサインです。

「別のAIにも聞く」は確認にならない

不安になると、「もう1つ別のAIにも聞いてみよう」としたくなります。しかし、これは確認としては弱い方法です。

いま広く使われている生成AIは、似た仕組みで作られています。 片方が間違えやすい種類の質問は、もう片方も同じように間違えることがあります。2つのAIの答えが一致しても、それは「正しい」ことの証拠ではなく、「同じ癖を持つ2つの道具が、同じように間違えた」だけの可能性が残ります。

複数のAIを比べて意味があるのは、答えが割れたときです。割れたら、どちらか(あるいは両方)が間違っているサインなので、そこから教科書や先生に当たってください。

確かめられなかったら、そのまま書かない

一次情報に当たっても、裏が取れないことがあります。そのときの対応はシンプルです。

確認できなかった部分は、書かない。 「たぶんこうだろう」で埋めた一文が、あとで一番の失点になります。不確かな箇所は、その一文ごと落とすか、先生に「ここが確認できませんでした」と正直に伝えるほうが、結果的に評価は下がりません。

まとめ

次回は、調べもの(自由研究やレポート)でAIを使うときのコツを扱います。

確認問題

  1. Q1すべての情報を確認しなくてよいと考えられる場面はどれですか。

  2. Q2数学の宿題でAIに解き方を教えてもらったとき、確かめる手として最も適切なのはどれですか。

  3. Q3「別のAIにも同じ質問をして、答えが一致した」ときの扱いとして適切なのはどれですか。

確認問題に全問正解すると完了にできます