画像を作るときの権利の話
AIで画像を作るのは、文章を作るより手軽に楽しめます。ポスター、部活のロゴ、イラスト。便利な一方で、権利に関わる問題が起きやすい分野でもあります。今回はここを扱います。
先に断っておきます。著作権や肖像権は法律の話で、細かい判断は専門家でも意見が分かれることがあります。 この回で「これは合法、これは違法」と断定はしません。代わりに、実務的な線引き、つまり判断が難しいものには近づかないという考え方を渡します。
気をつけたい3つの場面
1. 実在する人物の顔を使う
有名人であっても、一般の人であっても、実在する人の顔をAIで生成したり、加工したりすることには注意が必要です。 本人の許可なく、実在の人物の画像を作って公開すると、肖像権(自分の顔や姿を勝手に使われない権利)に関わる問題になり得ます。友達の顔写真をAIに加工させて配ることも同じ理由で避けてください。
2. 特定の作家・作品の絵柄をまねる
「〇〇(実在する漫画家・イラストレーター)の画風で」と指定して画像を作ることがあります。これはその作家の作風や著作物との関係で、問題になる可能性があるとされています。断定はできませんが、特定の作家名を指定して画風をまねる生成は避けたほうが無難です。
3. 生成した画像を、自分の作品として発表する
美術の課題やコンクールで、「オリジナルの作品を作る」ことが求められている場合、AIで生成した画像をそのまま提出すると、課題の趣旨と合わない可能性があります。これも学校・コンクールによって扱いが違うため、必ず主催者や先生に確認してください。
使いやすい場面もある
権利の問題が起きにくい使い方もあります。
- 実在しない、架空の風景やキャラクターを作る
- 自分のアイデアメモ用に、イメージを可視化する(発表・提出はしない)
- 学級新聞やポスターの背景素材として、実在の人物・作品名を指定せずに作る
「実在する誰か・何かを、名指しで再現しようとしていないか」が、1つの見分け方になります。
画像の中に、他人が写り込んでいないか
生成した画像だけでなく、AIに読み込ませる元の写真にも同じ注意が要ります。友達が写っている写真、教室や部活の様子が分かる写真をAIに加工させることは、7回目で扱った「他人の情報」の話と同じく、本人の許可が必要です。
迷ったら:使わない、または確認する
まとめると、行動の指針はシンプルです。
権利関係の判断が難しいと感じたら、その画像は使わない。または、提出・公開する前に先生に確認する。
「たぶん大丈夫だろう」で公開してしまうと、あとから取り返しがつきにくいのが、この分野の特徴です。確認する一手間を惜しまないでください。
まとめ
- 著作権・肖像権は法律の話で断定はできない。この回では実務的な線引きを渡している
- 実在の人物の顔、特定作家の画風の模倣、コンクールでの「自作」提出は特に注意が必要
- 架空のもの、実在の人物・作品を名指ししない生成は、比較的問題が起きにくい
- 判断が難しいものは使わない。迷ったら先生や主催者に確認する
次回は、進路を考えるときにAIとどう付き合うかを扱います。
確認問題
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Q1画像生成で特に注意が必要な場面として、この回で挙げられていないものはどれですか。
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Q2美術のコンクールでAI生成画像を「自分の作品」として提出することについて、正しい説明はどれですか。
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Q3判断が難しい権利の問題に直面したときの、この回のおすすめの対応はどれですか。
確認問題に全問正解すると完了にできます