Notta Brainとは?情報整理から資料作成まで
会議や商談のたびに録音や議事録が増えていくと、「あの打ち合わせで何が決まったのか」を探すだけで時間が過ぎてしまいます。そこで注目されているのが、AI議事録サービス「Notta」を運営するNotta株式会社の「Notta Brain」です。この記事では、2026年10月時点で公式の発表や報道から確認できた範囲でNotta Brainの位置づけと機能を整理し、そのうえで、導入を検討するときの選び方と確認の手順をまとめます。料金や機能の細部は変わりやすいので、最終的には公式サイトでご確認ください。
Notta Brainとは何か
Notta Brainは、会議や商談などの録音データと、手元の資料をもとに、質問への回答や資料の下書きづくりを支援するAIエージェントです。提供元の説明では「音声ファースト」と位置づけられており、中心にあるのは文字起こしを含む会話データです。2025年12月からβ版が提供され、2026年1月30日に正式版がリリースされたと報じられています。
大事なのは、「何でも整理してくれる汎用の情報管理ツール」ではなく、Nottaに蓄積された会話データと、そこに加えた資料を材料に動くツールだという点です。メールやSNSのコメント、アンケート回答を自動で集めて分類するような仕組みは、公式の情報からは確認できませんでした。そうした用途を期待して導入すると、期待とずれる可能性があります。
確認できた主な機能は次のとおりです。
- 質問への回答: 蓄積した会議の録音・文字起こしや資料をもとに、自然な言葉で質問して回答を得る
- ファイルの読み込み: 正式版で、画像、Word、Excel、PowerPointファイルを入力として扱えるようになったと報じられています。ヘルプではPDFも対象として案内されています
- 出力: 回答をWordまたは画像の形式で書き出せるとされています
- 資料づくりの支援: 会議の内容などをもとに資料の下書きを作る用途が紹介されています。どの形式の資料まで作れるかは、公式の最新情報で確認してください
- Nottaとの統合: 検索やノートの詳細画面など、Notta内の複数の場所からNotta Brainを呼び出せます
- 議事録テンプレートへの自動入力: 指定したWordやExcelの議事録テンプレートに内容を自動で入力する機能が、アップデート情報で案内されています
- 定例タスク: あらかじめ決めた指示を、指定した日時や頻度で自動実行する機能が2026年6月ごろに加わったと報じられています。たとえば「毎週月曜の朝に先週の会議内容をまとめる」といった使い方が例に挙げられています
- SlackとLINEからの質問: SlackやLINEから、Notta Brainに蓄積された内容について質問できる連携が追加されています
- セッションの共有: Notta Brainでのやり取り(セッション)を共有する機能がヘルプで案内されています
ここに挙げたもの以外、たとえば「営業メンバーの強みと弱みを自動で可視化する」「業界別・職種別のテンプレートが用意されている」といった機能は、公式の情報から確認できませんでした。この記事の旧版にあった記述ですが、確認できないため削除しています。
向いている場面と向かない場面
Notta Brainが力を発揮しそうなのは、会議や商談の記録がNottaにたまっている場面です。逆に、元になる記録が少ない、または会話ではなく文書が中心の仕事では、効果を感じにくいかもしれません。自分の業務に合うかどうかを、次の表で大まかに判断してみてください。
| 状況 | 向き不向きの目安 |
|---|---|
| 商談や定例会議の録音・議事録が日常的にたまっている | 向いている。過去の会議を横断して質問しやすくなる |
| 議事録を決まった書式のWordやExcelにまとめる作業が多い | 向いている可能性がある。テンプレートへの自動入力機能が案内されている |
| 会議はほとんどなく、文書やメールが中心の仕事 | 向かない可能性が高い。材料となる会話データが少ない |
| 録音をそのまま正確な文字記録として残すのが目的 | 文字起こし機能で足りる場合が多い。Brainは記録から先の活用が目的 |
| 機密性の高い会議が中心で、外部サービスへの保存が難しい | 社内のセキュリティ方針の確認が先。導入判断は情報管理の担当者と |
Notta Brainは、文字起こしの先にある「活用」を担う位置づけなので、まず文字起こしの品質や使い勝手を確認したい方は、AI文字起こしツール比較も併せて参考にしてください。
指示の出し方で結果が変わる
AIエージェントに資料づくりを頼むときは、指示の書き方で出来が大きく変わります。これは特定のツールに限らず共通する考え方です。たとえば、商談の記録から提案書のたたき台を作りたい場合は、次のように出力形式、含める項目、除外する内容まで指定します。
添付の商談の記録を要約し、提案書のたたき台を作成してください。
・構成: 顧客の課題/提案内容/次のアクションの3つの見出し
・各見出しは要点のみ簡潔にまとめる
・雑談や本題と関係のないやり取りは除外し、意思決定に関わる発言だけを反映する
「いい感じにまとめて」のような曖昧な指示では、期待とずれた下書きが出てきやすくなります。条件を先に書き込んでおくと、人が手直しする範囲を絞り込めます。顧客からのフィードバックを整理するときも同様で、分類名を先に決めておくと集計のブレが減ります。
これらの顧客フィードバックを「価格」「品質」「サポート」「その他」の4つに分類し、件数が多い順に並べてください。各分類の代表的な意見を2件ずつ抜粋し、改善提案を1つ添えてください。
ただし、これらはあくまで指示文の書き方の例です。実際にどこまで思い通りの結果になるかは、読み込ませる資料の量や質、利用するプランによって変わります。最初は小さな資料で試し、出力を確かめながら条件を調整するのが安全です。
他のツールとの使い分け
議事録や文字起こしを扱うサービスにはいくつか選択肢があります。大きく分けると、「録音を正確な文字にする」役割と、「文字になった内容から質問に答えたり資料を組み立てたりする」役割です。Notta Brainは後者に近い位置づけで、前者はNottaの文字起こし機能が担います。
選ぶ前に、次の二つを自分に問いかけてみてください。
- 目的は「記録を残すこと」か、「記録を活用して次の成果物を作ること」か
- 記録は今後どのくらいの頻度でたまっていくか
記録を残すだけなら文字起こしで足りることがあります。活用まで進めたい場合に、Notta Brainのような機能が検討対象になります。ノートやタスク管理の流れの中で情報を整理したい場合は、Notion AIの使い方入門のように、別の入口から考える方法もあります。
料金とプランの見方
Notta Brainには、フリープラン、プレミアムプラン、法人向けプランがあると報じられています。また、Notta本体の利用料金とは別にかかる点にも注意が必要です。一方で、プレミアムの価格については、報道と公式の料金ページで表示のしかた(月払いと年払いの違いなど)が異なり、情報源によって数字が食い違っていました。そのため、この記事では具体的な金額は書きません。
契約前に確かめたいのは、次の点です。
- 自分が使うプランでNotta Brainが使えるか、使える範囲はどこまでか
- AI機能に利用回数や「クレジット」といった上限があるか(SlackやLINEからの質問でクレジットを消費するとの案内もあります)
- 法人で使う場合、入力したデータがAIの学習に使われない設定にできるか。2026年7月には、AI学習なしの設定に対応した法人向け新プランが発表されています
- 年払いと月払いで、実質の費用がどう変わるか
最新の内容は、必ず公式サイトの料金ページとヘルプでご確認ください。
導入前の確認手順と、生成結果の扱い
導入の判断は、次の順番で進めると失敗が減ります。
- 無料の範囲で試す: フリープランなどで、自分の会議の記録を使って質問や下書きを試す
- 出力を元データと突き合わせる: 要約や分類が、実際の発言や資料と合っているかを数件確認する
- セキュリティ方針を確認する: 機密情報の扱いは、社内の規定と提供元の説明を照らし合わせる
- 費用と上限を確認する: 想定する利用頻度で、プランの範囲に収まるかを計算する
- 小さな業務から本番に使う: 社内向けの定例会議の要約など、間違えても影響が小さい用途から始める
Notta Brainが作る下書きは、あくまでたたき台です。次のような場面では、そのまま使う前に立ち止まってください。
- 顧客に見せる資料に使う場合: 発言を要約する過程で、ニュアンスが変わったり条件を取り違えたりすることがあります。金額や納期など、間違えると信用に関わる項目は、送付前に元の録音やメモと必ず突き合わせてください。
- 社内の意思決定資料に使う場合: 複数の会議をまとめる過程で、温度差(実際は遅れているのに「順調」とまとめられる、など)が均されてしまうことがあります。要約だけで判断せず、気になる箇所は元データに戻って確認しましょう。
生成結果に不安を感じたときのコツは、「この結論はどの発言から来たのか」を自分の言葉で説明できるかを確認することです。説明できない箇所があれば、その部分だけ元の録音や原文に戻って裏を取ってから資料を仕上げてください。
まとめ
Notta Brainは、Nottaに蓄積された会議の録音や資料をもとに、質問への回答や資料の下書きづくりを支援するAIエージェントです。Word・Excel・PowerPointや画像の読み込み、定例タスク、SlackやLINEからの質問など、公式の発表や報道で確認できる機能は広がっています。一方で、メールやSNSを自動で集めて分類する汎用の情報整理ツールではありません。
会議や商談の記録が日常的にたまっている方なら、検討する価値があります。まずは無料の範囲で自分の記録を使って試し、出力を元データと照らし合わせて、使える場面を見極めてください。機能・プラン・料金は更新されるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。