Value AI WriterでSEO記事を効率化する方法
ブログやオウンドメディアを運営していると、記事の企画から執筆までを継続して回し続ける負担に直面します。質と量のバランスを取りながら、検索エンジン最適化(SEO)も意識する。これは多くの編集者や運営担当者にとって頭の痛い課題です。
この記事では、SEO向けの記事生成ツール「Value AI Writer byGMO」を題材に、どこまでをツールに任せ、どこからを人が担当するかを整理します。ツールの機能は更新されるため、サービスの具体的な内容は公式サイトで確認できる範囲にとどめ、残りは「下書きを受け取ってからの編集の進め方」「導入するかどうかの判断のしかた」として書きます。
Value AI Writerとは
Value AI Writer byGMOは、GMOデジロック株式会社が提供するSEO向けのAIライティングサービスです。同社が2023年10月に出したプレスリリースでは、ドメイン登録・ホスティングサービス「Value Domain byGMO」の中で提供するブログ・記事作成ツールとして紹介されています。公式の説明によれば、記事のテーマやキーワードを入力すると、タイトル案、見出し構成、本文をAIが作成し、見出し構成の変更や本文の再生成もできます。管理画面から記事用の画像を生成する機能も案内されています。
一方で、次の点は公式の情報では確かめきれなかったため、この記事では断定しません。
- 検索ボリュームの表示など、キーワード調査の細かい機能の範囲
- 生成した記事が検索順位の改善につながるかどうか
- 対応しているAIモデルの最新の一覧(紹介サイトによって記載が異なります)
- 料金プランの内容と無料枠(比較サイトごとに金額やプラン名が食い違っていました)
機能、対応モデル、料金は変わります。契約や試用の前に、公式サイトで最新の内容をご確認ください。
AIの下書きを使う場面と、使わない場面
この種のツールが助けになるのは、白紙の状態から書き出す最初の段階です。キーワードを入れて見出し構成と本文の案が出てくれば、ゼロから考える代わりに「案を直す」作業から始められます。
ただし、下書きがあることと、公開できる品質であることは別です。次の表は、工程ごとに任せやすさをまとめた目安です。
| 工程 | ツールに任せやすい | 人が必ず担当する |
|---|---|---|
| 見出し構成の叩き台 | 検索されそうな観点の洗い出し | 読者に本当に必要な順序の判断 |
| 本文の下書き | 定義や一般的な背景の文章化 | 事実、数字、固有名詞の確認 |
| 文体の整え | 言い回しの候補出し | メディアとしての口調の統一 |
| 独自性 | ほぼ任せられない | 経験談、自社データ、取材内容 |
| 公開判断 | 任せない | タイトル、リンク、表記の最終確認 |
ここで大切なのは、右の列を省略しないことです。AIは大量の文章から、もっともらしい文章を作ります。そのため、自然に読めるのに事実が違っている、という誤りが紛れ込みます。
下書きを受け取ったあとの編集手順
実際の作業は、下書きが出たところから始まります。順番を決めておくと、確認漏れが減ります。
- まず読者の問いに答えているかを見る。 入力したキーワードで検索する人が、何を知りたいのかを一文で書き出し、下書きがそれに答えているかを確かめます。
- 事実の主張に印を付ける。 数字、固有名詞、制度、料金、「〜ができる」という機能の説明に蛍光ペン代わりの印を付け、1つずつ一次情報(公式サイトや公的機関)で確かめます。確認できないものは削るか、一般的な言い方に弱めます。
- 見出しを減らして厚くする。 下書きは見出しが細かく、各節が薄くなりがちです。似た見出しは統合し、1つの節に具体例か手順を入れます。
- 独自の情報を足す。 自分が試した結果、現場での失敗談、社内の運用ルールなど、他のサイトにない材料を入れます。
- 文体を整える。 語尾の揺れ、同じ接続詞の繰り返し、外来語の表記ゆれを直します。
- 公開前の最終確認。 タイトル、メタディスクリプション、リンク切れ、画像の出典を見ます。
指示文に条件を書いておく
ツールにキーワードだけを渡すより、読者や目的を添えたほうが、直す量は減りやすくなります。たとえば、次のように条件を決めておく方法があります。
読者:初めて社内ブログを担当する人
目的:運用の流れを理解して、最初の1本を書ける状態にする
避けたいこと:根拠のない数字、効果の断定、他社の悪口
入れたいこと:具体的な場面、手順、失敗したときの戻し方
ツールの入力欄の形式はサービスによって違うので、実際の画面に合わせて読み替えてください。指示文の考え方そのものは、AIへの指示文(プロンプト)の書き方基本ガイドも参考になります。
うまくいかなかったときの戻し方
下書きが読者の問いからずれていたときは、本文を直す前に見出し構成まで戻ります。構成が合っていれば本文の再生成を試し、構成から合っていなければキーワードの切り口を変えて作り直します。直す量が新規に書く量を超えそうなら、その記事は自分で書くと決めるのも、立派な判断です。
導入するかどうかの判断基準
この種のツールが向くかどうかは、記事の本数や体制によって変わります。導入前に、次の点を自分たちの状況に当てはめてみてください。
- 今かかっている工数を先に測る。 構成づくり、下書き、確認、公開のそれぞれに何時間かかっているかを記録します。ツールで減るのは主に前半です。
- 編集とファクトチェックの担当がいるか。 下書きが早く出ても、確認する人がいなければ品質は上がりません。
- 試用して直す量を見る。 無料枠や低いプランがあるかは、公式サイトで確認してください。実際に1〜2本作り、直しにかかった時間を元の執筆時間と比べると、自分たちに合うかが分かります。
- 記事の性質に合うか。 専門性の高い分野や、最新の制度を扱う記事は、確認の負担が大きくなります。
注意したいこと
ツール依存を避ける。 AIが常に正解を出すわけではありません。判断は人が行い、ツールは材料を出す役割にとどめます。
品質の基準を決めておく。 「この水準を下回ったら手作業で書く」という基準をあらかじめ決めておくと、迷いが減ります。
著作権と引用への配慮。 生成した文章を、そのまま使うのは避けます。自分たちの言葉で再構成し、引用が必要なものは出典を確認してから載せます。
検索順位は保証されない。 検索エンジンは記事の中身を総合的に評価します。ツールを使ったから順位が上がる、とは言えません。
まとめ
Value AI Writer byGMOは、キーワードからタイトル案、見出し構成、本文の下書きを作る、SEO向けのAIライティングサービスです。ただし、機能の細部や料金、効果は、この記事では確認できた範囲を超えて断定していません。
使うかどうかは、今の工数を測り、1〜2本を試して直しにかかる時間を比べて決めるのが確実です。下書きを受け取ったあとの事実確認、独自情報の追加、文体の統一は、どのツールを使っても人の仕事として残ります。AIが生成した文章を扱うときの注意は、AIと個人情報|入力していいこと・ダメなことでも解説しています。